怖話動画・題材シナリオ

嵌められた? 東放学園映画専門学生 福元 貴広
どうしてこうなった。
俺、優斗が東京に来たのはつい先日。高校卒業を機に田舎から越してきた。今日は東京を観光する予定なのだが、俺に都会への不安はなく、むしろ期待に胸を膨らませていた。
実は、以前にSNSで知り合った女の子、佐奈さんが、東京を案内する、と言ってくれたのだ。
「お待たせしました!」
待ち合わせ場所に来た彼女は、きれいな黒髪を後ろでまとめ、淡い水色のワンピースを着ていた。いかにも清楚で可愛いらしい女子の登場に、俺は目を奪われる。
「――す、素敵な服だね」
まるでキラキラしているような笑顔で、彼女は答えた。
「そうかな?ありがと!」
俺と佐奈さんは観光へと出発した。終始キラキラの笑顔で案内してくれる彼女に、俺の心は舞い上がってしまっていた。
一通り観光も終えた頃、
「ここ、寄ってみない?」
と、佐奈さんが地味なビルを指さした。看板にはアクセサリーの文字。
「思い出の品、つくっとこ!」
俺は彼女に夢中で、疑いもせずついていってしまった。
「いらっしゃいませ」
店に入った瞬間、なんとなく嫌な雰囲気を感じた。店員の人はどことなく胡散臭いし、アクセサリーも、値段にしては貧相に見える。俺はようやく警戒した。が、そんな俺を無視して、佐奈さんは奥へと進む。
「これ、優斗君に似合うかも!」
キラキラの笑顔で見せられたのは、趣味の悪い髑髏のついたネックレス。
値札を見ると――二十万!?
「俺には合わないかな……」
ここはまずい、そう直感が告げている。彼女を連れ店を出ようか。そう考えた時、
「ご購入を検討ですか?」
店員が詰め寄ってきた。
「ちょっと手持ちが……」
焦って曖昧な受け答えをしたのが運の尽き。
「お客さんに、いいプラン、ありますよ――」
行く手を阻まれ、あれよあれよという間に裏の事務所に連れ込まれてしまう。
佐奈さんは――いつの間にか、居なくなっていた。
「それで、プランとしては……」
永遠に続きそうな長い話が始まった……。

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